今シーズン初回のクルーズに参加しました。先週とはうってかわって雲一つない晴天だった4月末。150名の乗客と共に出発。

ヴォワヤージュ・ア・ナントの一環で創られた見晴台やツリーを見つつ、西に向かいます。これから60kmの航行中、様々な造形作品が河辺に登場します。これら作品は船からも鑑賞できますが、自転車などで巡って間近で鑑賞するのもおすすめです。

歴史的建造物指定されているクレーンはフランスで5基あり、うち3基がナントにあります。ナント島の旧造船所跡地にある黄色とグレー、そしてこれが3基目。

ロワール河岸には、製油所や火力発電所、製粉所など工業地帯が点在していますが、このような牧歌的風景もあります。周辺ではナント原産の牛を放牧して、生態系を維持しているとか。そして、ロワール河では天然ウナギも獲れ、稚魚は今でこそ制限されていますが以前は漁が盛んでした。稚魚は他の場所でのウナギ繁殖用にも役立っているそうです。ブドウ畑も多かったことからワインだけでなくワインビネガーの製造も盛んで、昔はビネガーを南米の植民地へ送って水の殺菌に使っていたとのこと。

ヴォワヤージュ・ア・ナントの作品で、ロワール河に浮いているように見えます。鑑賞者によって、いかようにも解釈できる「想像上の現実主義」。

ヴォワヤージュ・ア・ナントの作品「煙突の家」。実際に宿泊もできます。
この辺りから波も感じて、海をフェリーで航行しているような感覚を覚えます。晴天はありがたいのですが、まぶしすぎて写真撮影が上手くいきませんでした…

サンナゼールの造船所。船が大型化したことで、ナントにあった造船所&関連産業が徐々に海辺のこの町に移転。右は某多国籍企業が注文した客船。ロワール河が大昔からの貿易や産業繁栄にどれほど役立ってきたか、ガイドさんの熱のこもった詳しい説明をふむふむとうなずきながら拝聴しているうちに、2時間半のクルージングがあっという間に終了。ガイドさんは、ロワール河をめぐる自然環境保全に尽力する協会から来てくださったボランティアの方です。感謝。